レインフォレストは、タランチュラの輸入、繁殖、販売を専門とする会員制のペットショップです。

飼育概要RAISING OUTLINE

はじめに

飼育にあたって事前にどんな形であれ情報を集めてください。一つの情報をうのみにせず集めた情報を見て共通点を探してください。共通点が見つかればそれは確度の高い情報です(昨今未経験未体験の事象を我がことの様に騙るコピペ情報が増えてきているので信用できるかは別です)得た情報の内、突飛な事を書いているまたは語っている者が居た場合はそれをもとにあなた自身がそれを試してください。これら情報を試し、組み換え、繰り返すことによってあなた自身の飼育環境にあう方法が出来上がっていきます。またご自身が不慣れを自覚している場合は特にあらゆる記録が重要です(飼育部屋の温湿度、ケースを置いている位置又は棚の温湿度、飼育槽内の温湿度、外部の天候と温湿度、動物の飼育観察記録他)何か事が起こったら後で付けた記録を読み返すことでその情報は必ず貴方の役にたちます。

コオロギについて

当店で扱っている餌コオロギはヨーロッパイエコオロギです。このコオロギは大変丈夫で、10度程度の低温でもビクともしません。コオロギがさらなる低温で到着した場合は徐々に体温を上げてやることで全滅を防ぐことができます。例えば10度/1時間、15度/30分、20度/30分というようにです。袋の中が観察できない場合はカサカサというような音がするまで放置し気配を感じたら徐々に温度を上げていきます。こうすることで仮死状態で到着したコオロギも何割か又は全量復活することもあります。高温が続く時期にコオロギを持ち帰る際は乾燥と通気が重要です。通気が期待できない容器又は袋で持ち帰る場合即座に結露しないような工夫があるとよいでしょう(紙などの食べられても害の少ない湿気を吸うものを中に入れておく等)コオロギは自身の生命を維持する活動により熱を発し移動槽内の湿度を上げ、それによって自滅してしまいます。特に大量にコオロギを消費する場合はできる限り速やかにストック槽へと移す必要があります。
ストック槽は常に乾燥した状態を維持し、床には何も敷かず毎日糞を掃き集め掃除し、1cm未満のコオロギには必ず水容器を常設します。水容器は有限会社ピクタ生き物自動給水器を使用しています。1cm以上のものについては餌に水を含ませる程度で維持します。当店で使用しているコオロギのエサはイースター動物村ラビットフードソフトタイプです。初令や2mm程度のコオロギへはこの餌を磨り潰したものを与えます。

タランチュラの飼育について

当店で商っているクモ達はおおむね小さな個体ですが飼育方法はたとえクモが大きくなってもほぼ同じです。小さな動物に不安を覚えられることは当然と思いますが他の動物たちとは違いかなり丈夫ですしクモ達の多くは飼育下で繁殖を重ねそれ故に本来持っている野生の性質を失っているものも多いです(高温低温への弱さ等)とはいえ、観察を怠ることはできません。適時状態をチェックし前出の記録と観察日記を付けてください。餌は食べるようであれば毎日与えても構いません。クモの甲羅の大きさ、種類によっては体長と同程度の大きさのエサ(コオロギ)も食べます。またエサは必ずしも生きている必要はなく給餌直前に〆たもの又は大きなコオロギの一部であっても食べることがあります。ツリースパイダーについては〆たコオロギを床に置きっぱなしにしても気が付かないことがあります。しかし、造っている巣に引っ掛けるようにして餌を与えるとよく食べます。冷凍エサについては私自身に知見はありません。食べるという話を伺ったことがありますがご自身で試してみてください。人工餌については食べるものもいるという程度に考えてください。すべてクモが食べるわけではありません。総じてバードイーターは〆た餌や人工飼料等への嗜好性も良いように感じています。呑み水について小さな惣菜パック内に水容器を常設するのは不可能です。床材(後で記します)の一部を濡らしそれを飲み水の代わりとします。飼育容器内は小さく、またクモの活動温度帯を考えると槽内20度以上であろう事から不潔になると糞や食べ残しが腐敗し悪影響を与えます。当店は管理数が多い為、床材を乾かして飼育し不潔になることを防いでいます。ただ手をよりかけてやることができるのならば床材を湿らせ過剰な湿度でもって給餌間隔を短くしいわゆるパワーフィーディングを行う事によって急激に成長を促す方法もあります。ただしこれをするにあたって毎日の観察、給餌と清掃は欠かすことができません。ご自身の飼育スタイルに合わせてよく考え構築してください。

CEOお届けするクモは惣菜パックのような小さな容器に入っております。この様な小さな容器であってもレッグスパン3cm程度までは育てることが可能です。しかる後はクモに合う大き目の飼育容器に移し替え水容器を常設し飼育してあげてください。当店では大き目の飼育容器に移したのち湿度の勾配をとる為水容器を溢れさせ周りを濡らし、そのほかを乾かしております。大きな飼育容器であればシートヒーターを飼育容器の片側に寄せて設置し、温度にも勾配を持たせてやることが可能です。そのような大き目の飼育容器をお使いになる時は上記のような方法もお考えください。

床材は変質しないもの、肥料などが混入していないもの、発酵熱やガスなどが発生しないものであれば何をお使いいただいても構いません。ご自身の飼育に合うものをお使いください。当店は処分に困らないものを用いて飼育しています。都会ですと土を処分するのも難しい為、ゴミとして捨てることができ、乾くと軽い素材を組み合わせています。当店のブレンドについては飼育用品の頁に組成を載せてありますのでご覧ください。他によく使われているものとしてはヤシガラ単用、赤玉土、鹿沼土、真砂土、色んな種類の粘土質の用土、爬虫類用として売られている砂等多様です。

CEO 地表性のクモとされている種類の多くは岩陰や巣穴に普段は潜っています。地中性と地表性というような分け方をされることが良くありますが飼育を始めようかという方へ向けての分別方法としては適切でないように思います。これ等のクモは可能であれば適切な床材の厚さと隠れ家を設置してください。種類によって異なりますが良く掘る種類ですと水槽がどの様な深さであっても(60cm程度の床材をもってしても)底面に到達してしまい意味をなさなく感じますがそれでも掘ることで蜘蛛自身の活性が変わります。また、荒いと言われているアースタイガーの多くも隠れ家と床材を組み合わせクモ自身が安心できる場所ができ、大人しく飼育しやすいクモになります。飼育槽が巣だらけになっている場合はそれそのものがクモにとっての巣であり世話の度に蓋などを開けてその一部を壊されているとクモに認識されています。あなた自身も自宅居室でくつろいでいる時にわけの解らない大きな生物に屋根を破壊され長い鉄の棒などで突かれる様を想像してください、抵抗しないわけはないと思います。動物をおもんばかる事も飼育にとってはとても重要な要素です。前出の様に60cmもの深さを用意できない又は決めた場所に巣を造ってほしいなどと言う場合は予めクモの大きさに合う居住空間を人が作ってやっても良いと思います。植木鉢を半切りにしたものやタッパウエアーを伏せたもの、または蜘蛛が入っていたプラカップ等に穴をあけキッチンペーパーの芯などをその穴に差し込み濡らすと形を変えず落ち着く土などを用いて埋め込み芯をそっと引き抜くと蜘蛛の巣穴が出来上がります。他にも焼き杉板等を容器底面から壁にもたせかけて土で埋め戻す方法や半円のコルクなどを用いる方法、植木鉢の輪切りやそのものをお用いても構いません。いろいろ工夫をしてみてください。


CEO 樹上性といわれるクモについて、大きな飼育容器をお使いになるのは良い事だと思いますが餌をとれているかの確認は必要です。また、ステロタイプなイメージによって背の高い飼育槽を用いるのは誤りです。オーナメンタルスパイダー(Poecilotheria属)やサンタイガー等(Psalmopoeus属)の様に休んだ姿勢が縦に長いいわゆる”樹上性”のクモは容器壁面が上下に狭い事から斜めでしか休めない等がないように縦長の器を用いるのは意味があります。しかし多くの場合、縦に長くよりも床面積を意識した方が動物たちの為にはよい結果を生みます。例えばピンクトゥー(Avicularia属)等は典型的な樹上性種ですがこれに縦長の飼育容器を用いても結局は上部に巣を張り巡らし下部は使われない場合が多いです。そのような時に餌を与えても、巣の下、飼育容器下部へ落ちてしまいクモがいつまでも餌に気が付かない事あります。容器の底面積を大きくするのはあらゆる勾配をもうけてクモ自身に好みの環境を選択させる為にも大きな利点があります。

      

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