蜘蛛を販売するにあたり私の方針について以下に述べます。
以前このウェブサイトにてSicarius属の蜘蛛を紹介し、後に販売を取りやめたということがございました。
取りやめた経緯については以前から申し述べている通りでございますが、毒性が強いものを販売する是非を考え

自粛した次第です。私が販売する蜘蛛の多くは扱いが稚拙でなければ噛まれる危険性は低く、稀に聴く咬傷例
につきましても到底同情しえない状況で起こっているものが殆どであります。扱いさえ間違わなければ危険はありません。
これはその他多くのペットと同様であります。

蜘蛛は環境省が特定外来生物を選定するにあたり
気を使った動物であることは間違いなく、私にも当時の担当者が幾度となく電話をかけてこられました。

しかし、諸先生の理を説いた抗弁が功を奏し今日無事趣味の一つとしてここにあります。
おおよそ人の生活に欠かせないものとは異なり極めて脆弱な立場にあるということです。
我々趣味家はこれを大いに理解しなければなりません。

孫引きは非常に恥ずかしいことですが小野展嗣(2002年)によると

引用はじめ
世界には約三万五千種のクモが知られているが、そのうち毒性が問題となるのはわずか0.二パーセント
くらいのものである。ほとんど気にしなくてよい数字だ。ハーバーメール(一九九四)によると、
とくに問題の多い属はアフリカドクツチグモ属Harpactirella' シドニージョウゴグモ属Atrax'
ゴケグモ属Latrodectus' イトグモ属Loxosceles' の四つの属である。
引用おわり

となっています。もとになっている
Gift Tiere und ihre Waffen - eine Einfuhrung fur Biologen, Chemiker und Mediziner. Ein Leitfaden fur Touristen.
Habermehl, Gerhard Gを私は手にいれていないのでご容赦ください。
ここに挙げられた属については特定外来生物に指定されているものも多く皆さんもリストをご覧になったことがあると思います。

私はこれらに加え毒が強い(もしくは強いと予想される)蜘蛛についても販売を自粛しております。
例えばドクシボグモ属Phoneutria'等がそうです。


最後にこれら蜘蛛の中には美しい容姿をしたものや
奇異な生態行動をとるものも多く大変魅力的であることは理解します。

しかし、先に書いた通り我々の立場、動物の扱いに不慣れな方々のことを踏まえた行動を
可能であればその他趣味家の方々にも考えていただきたいと願っています。
(文責 佐藤 享)

参考文献 小野展嗣(2002年).クモ学.89頁.東海大学出版会